ここ最近、日本でもコロナウイルス感染者数が増えてきています。感染者数増加の要因は複数あると思いますが、ここでは、気温と湿度に注目してデータを観ていきましょう。
まずは直近1年間の東京の日平均気温と日平均湿度の年間推移。生データでは見にくいので、参考にそれを7日平均したものも掲載。なんだ、東京って年間通して湿度高いじゃん、と思ったあなた、ちょっと甘いです。
このデータを用いて、簡易的に25℃換算にした相対湿度を計算してみた。なぜ25℃換算かというと、夏は暑いので、冬は寒いので、(湿度制御をしない)空調設備を使って25℃くらいに制御するからです。これをみると、やはり冬になると水蒸気量がガクッと下がり、室内では相対湿度30%を切るようになってくる。
なお、最近のエアコンは加湿までやってくれる機種があるらしいですが、我が家のエアコンはやってくれません・・・
こういう低湿度になるのは10月上旬~中旬以降なので、例年、この時期くらいから風邪とかインフルエンザが流行り始めますよね。で、コロナウイルスの感染増加も11月頃から本格化しているので、GoToよりはこっちの影響の方が大きいのかなあと考えています。
続いて、同様に札幌のデータを観てみましょう。札幌寒いですね。これを観ただけでも、冬本番になると25℃換算の相対湿度がかなり低いことがわかります。ただ、東京都比べると一見しただけではわかりにくいので、次のツイートで最後のグラフのみ重ねてみましょう。
これは2019-2020年の単年のデータですので、もう少し長い期間を観た方がデータの信頼性は高くなると思います。ただ、全体的な傾向は同じような感じかと思います。また、データ数の関係で日平均温度/湿度を使っていますので、時間単位で見るともう少し変動があることに注意ください。
で、25℃換算の相対湿度の低下がコロナウイルスの感染拡大に寄与していると仮定し、これが正しいのであれば、簡単な対策としては、加湿器をつけて加湿するということになります。ただ、加湿器つけると蒸発熱で室温が下がるので、併せてエアコンもつけましょう。
勘違いして頂きたくないのは、気温と湿度はあくまで一つのファクターであり、全てを支配するものではないということです。種々のファクターを洗い出し、その寄与度がどれくらいなのかを調査し、それらを潰す対策を打っていけば、より良い方向に行けると思います。
「簡易的に計算した」とは言いましたが、一応、気象庁データをダウンロードして、飽和水蒸気圧を計算し、水蒸気圧から相対湿度を換算しています。後で気づきましたが、気象庁データは水蒸気圧も公開していたので無駄計算でした。また、有効数字の関係から誤差があります。(相対湿度が整数なので。)
<関連リンク>
気象庁HP 過去の気象データ検索 http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php