2017年8月16日水曜日

2016年の横浜市人口は初めて自然減少に転じました

先日、横浜市の市長選挙が実施され、現職が再選を果たしました。
現職が再選ということで、ひとまず、
これまでの市政に信任を得られたというところでしょうか。

さて、今回は横浜市の人口問題について見ていきたいと思います。
ここでは、人口の年齢構成等は考慮しません。

まずは、1950年以降の出生数と死亡数の推移です。








 
 
なお、1966年の出生数がへこんでいますが、これは丙午の影響ですね
これをみますと、死亡数が増加傾向にあることは明らかです。
また、出生数は3.2万~3.3万人/年程度で安定推移に見えますが、
これは全体人口の増加によって規模が維持されているものです。
2016年には、この統計期間では初めて、自然減少に転じました。
このグラフを見てわかる通り、
この後しばらくは自然減少が続くのは明らかです。

次に、全体人口増加の影響を考慮し、
10万人あたりの出生数と死亡数の推移です。



 
 
10万人あたりでみると、出生数の減少傾向は顕著です。
直近のピークは1972年の2262人/10万人で、
2016年は799人/10万人となり、約1/3になっています。
死亡数はほぼ右肩上がりで伸びています。
ここで、死亡数の曲線の傾きにも注目したいのですが、
戦後の栄養改善、環境改善等により1970年代までは死亡数減、
その後、1990年ころまではじわじわと死亡数増、
2000年ころから死亡数増のペースが上がっているように見えます。
このあたりから、高齢化のスピード感もなんとなく見えてきます。

次に、2000年以降を拡大したグラフです。



 
 
 


横浜市の現市長が就任したのは2009年です。
2013年4月1日現在で待機児童ゼロを達成した、とされています。
確かに、2013年から出生数が下げ止まっているように見えますが、
その後、2016年は過去最少を更新していますね。
市全体を考えれば、他自治体からの流入もふまえて、
出生数の絶対数が増えることはよいことです。
一方で、待機児童対策の効果を述べるのであれば、
単位人口あたりでも増えているべきではあります。
もっとも、直近の2106年は大幅減少であり、
課題の解決には程遠い状況です。
待機児童はゼロにして保留児童が増える、
などという統計上のマジックをいつまで続けるのでしょうか。。。


次は、転入と転出です。


 
 
 
時期によって転出が上回っている時期もありますが、
概ね、転入が超過していることがわかります。
2010年ころから、転入、転出ともに水準が下がっているのか、
少し気になりますね。
団塊の世代が影響しているのでしょうか、よくわかりません。


最後に、各種人口移動の推移です。


 
 
 
 
これまで見てきた通りですが、2016年に自然現象に転じてはいますが、
いまのところ、社会増加がその分を補っています。
ただし、社会増加の幅も減少傾向となっており、
自然減少も大きくなっており、人口増加スピードは減速しています。
このまま自然減少の傾向が続くと、数年後には人口減少に転じます。
(このあたりの試算は、別の機会でやっていきます。)

人口減少の問題は横浜市だけの問題ではなく、
日本全体の問題であり、横浜市は人口が増えている珍しい部類です。
社会増加で人口が増えているうちに、
将来に向けて自然増加に向けた施策が必須と思われます。

先日の横浜市長選挙では、そのあたり議論されたのでしょうか。
現市長は待機児童ゼロの実績をアピールしたようですが、
次は出生数が増え続けている、という実績を作ってほしいものです。

なお、最後になりますが、
社会減少と自然減少のダブルパンチを受けている、
鳥取県の人口については以下のブログでまとめています。
横浜市より悲惨な状況なのは明らかですが、
少しばかり気にして頂けると幸いです。

<関連ブログ>

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