各指標の推移をまとめてみました。
手間の都合から、2007年3月期から2016年3月期までのデータとなります。
<参考>
TBSホールディングス決算短信
http://www.tbsholdings.co.jp/ir/library/tanshin.html
なお、特に言及がない限り、グラフの金額の単位は [百万円] です。
- 売上高、営業利益率

売上高は2009年に大幅に伸びています。
ただし、その後のリーマンショックの影響と思われる低迷があり、
売上高は3500億円前後で推移しています。
近年の営業利益率は5%程度で推移しています。
- 営業利益、経常利益、純利益
各種利益は、リーマンショック後に大きく落ち込んでいます。
その後は回復傾向で、近年の営業利益は150億円程度となっています。
純利益と経常利益は上昇傾向ですね。
総資産はリーマンショック前を回復しています。
純資産と自己資本比率は右肩上がりです。
強固な財務体質になりつつありますね。
投資キャッシュフローは2010年以降は低水準となっています。
これは赤坂の不動産投資が落ち着いたからでしょうか。
財務キャッシュフローは2011年から2015年にかけて200億円以上マイナスとなっています。
この時期に巨額の社債や長期借入金を返済しているのが要因と思われます。
これも赤坂の不動産投資一段落の影響と思われます。
営業キャッシュフローは表面上安定しているように見えます。(後述します)
フリーキャッシュフローは、2016年だけみればここ10年で最高となっています。
ただ、先述の財務キャッシュフローの影響からここ数年の流れが読めませんので、
来期以降も注視というところでしょうか。
(※ 配当性向は対数グラフのため注意。2010年は純利益がマイナスのため算出できず。)
配当総額はリーマンショック後に急落していますが、
2012年からは純利益の回復に伴い、徐々に配当額が上がってきています。
なお、配当性向は30%程度でほぼ一定です。
2008年から2010年にかけて、
放送セグメントの売上がみるみる低下しています。
その後、少しだけ回復していますが、
500億円くらい水準が下がったまま推移しています。
映像・文化、不動産セグメントは2009年から一気に水準が上がっています。
赤坂の不動産投資による影響は分かりやすいですね。
映像・文化における水準上昇ですが、
決算短信によれば、放送事業とのシナジー創出のため、
連結グループが増えたことが主因のようです。
また、Sakas広場での物販やショッピング番組との共同制作などが寄与したとのことです。
2008年までは主力だった放送セグメントですが、
2009年から2011年までは赤字に沈み、
その後も50億円程度の利益にしかなっておらず、
2007年の1/3程度に留まっています。
映像・文化セグメントはピークだった2009年に比べれば水準が低下していますが、
安定して50億円程度の利益を上げています。
そして注目すべきは不動産セグメントです。
赤坂の不動産事業が収益に貢献し始めた2009年からというもの、
70億円程度の利益水準を維持しており、
TBSホールディングスの主力事業、本業となっていることが分かります。
- セグメント利益率
セグメント利益率 (利益/売上)は不動産セグメントが圧倒的ですね。
映像・文化、放送セグメントは5.0%以下の水準です。
セグメント資産は放送セグメントは順調に伸びていますが、
映像・文化、不動産セグメントは徐々に下がっています。
セグメント資産利益率(利益/資産)でみると、
映像・文化セグメントがトップですね。
不動産セグメントは安定した利益ですが、資産利益率でみると5.0%程度です。
放送セグメントはインフラが巨大なためか、
資産利益率は低めのようです。 (電波使用料が高いのか?)
TBSテレビの事業収入ですが、
こちらを見ると放送事業の収入が激減していることが見て取れます。
ピーク時から500億円程度は水準が低下してしまっています。
これが製作費削減で厳しいといわれる所以でしょうか。
最後に、社債及び借入金、有価証券、現金及び預金の推移です。
分かりやすいのは社債及び借入金の動きで、
2010年をピークに明らかに有利子負債を削減している動きが見て取れます。
現金及び預金については、少しずつ積み上げていく傾向のようです。
有価証券については、どんどん膨れ上がっていますね。
- まとめ
ここまで決算短信をもとに各種指標を見てきました。
昨今いわれていますように、放送事業における広告収入の低下も垣間見えました。
広告収入=広告単価×広告時間でほぼ決まります。
テレビの放送時間は決まっていますので、おのずと広告時間も決まってきてしまいます。
(広告時間を長くし過ぎると視聴者からのクレームが来ると思われますので、限界があります)
じゃあ広告単価が上がる状況かというと、そう簡単な状況ではありません。
そもそもの景気の低迷、
また、最近は視聴率の低下という問題もありますし、
録画視聴の増加により視聴者が広告を飛ばしてしまうことによる広告効果の低下、
インターネット広告の普及等の競争相手の増加など、
理由を挙げればきりがないですね。
広告収入低下を製作費削減でカバーするのも限界があるので、
他事業で稼ぐ、既存事業から新規事業領域へ進出する、など、
探る必要がありますね。
過去に制作してきた映像コンテンツを活用した事業も、
これまで以上に力を入れる必要があるでしょう。
また、魅力的な番組作りにより、視聴率を上げて広告単価を上げるという
本来の道を忘れてはならないとも思います。
先日のガッキー主演ドラマなんかは素晴らしいコンテンツで、
広告効果も高かったと思います。
さて、TBSホールディングスなのに不動産事業が主力って、と思う方もいると思いますが、
事業の多角化という観点では正解といえるのではないでしょうか。
一方で、電波を使用するテレビ局が格安で電波使用しながら儲けるのはいかがなものか、
という批判もあります。
今後の電波関連の法改正の行方にも注目していきましょう。
まあ、なんだかんだ言って、テレビは好きなので、
魅力的な番組作りを今後ともお願いします。
あと、ツイッター社の買収なんていかがでしょうか。。。












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