働き方改革はうまくいっていません。
また、このままでは今後もうまくいかない可能性が高いです。
今回は、なぜ働き方改革がうまく進まないか、考えてみます。
まず、働き方改革の建前上のメリットを整理してみます
・柔軟な働き方で、余暇を充実させる
・生産性向上
良いことが多いようにも見えますが、なぜ進まないか、
今回は 労働者の立場だけから 考えてみましょう。
結論から言うと、
効率化することに対して労働者側にインセンティブが少ない。
例えば、極端な例として、以下を考えてみます。
従来 :Aという仕事に対して、従来通りにやって、
月20日+残業30時間/月で完成
改革後:Aという仕事に対して、生産性を向上することで、
月20日+残業10時間/月で完成
この場合、従業員の給与の観点からみると、
従来では基本給+残業代30時間分だったものが、
改革後では基本給+残業代10時間分になります。
さて、この差分にあたる残業時間20時間分はどこへ行くでしょうか?
月の給与が変わらなければ、従業員は生産性を上げたにも関わらず、
残業代が減ってしまいます。
生産性向上分を賃金の「単価上昇」に回すなら話は別ですが、
そんな話は聞こえてきませんね。
ボーナスに反映されるか?それも聞こえてきませんね。
つまり、現状では生産性向上分を会社側が持っていき、
従業員は頑張って生産性を上げても、
リターンとしては、早く帰れるが手取り収入が減るというジレンマです。
そのため、いわゆる「生活残業」が発生するのです。
それでは、どうすれば生産性が向上するか?
答えは単純で、今まで言ってきた問題点を解決すること、
つまり、生産性向上分を労働者に分配することです。
頑張れば頑張るほど賃金が上がるとわかっていれば、
労働者は残業代に頼らずとも、短時間で成果を上げて、
とっとと家に帰りたくなります。
これまでは労働者側の観点で考えてきましたが、
ここでの問題点は、
会社側には労働者に分配するインセンティブが少ないということです。
ただし、昨今の人手不足という事情を考えれば、
労働者側の交渉力が強くなっているはずです。
つまり、労組はここぞとばかりに
労働者への分配率向上を訴えてほしいものです。
ベア要求も当然のことながら、
会社側が生産性向上を要求するのなら、
労働者側が上げた分の果実の分配要求も重要です。
結びになりますが、
企業側・経営側は「国際競争力の確保」という言葉を掲げることで、
法人税の減税などを要求しています。
また、人手不足を叫んでおきながら、
実態としては「安い賃金で文句を言わず働く労働者不足」です。
企業の生産性を上げるためには、
口だけではなく、従業員への投資も重要なファクターであることを再認識し、
人財投資をして頂きたいものです。
政府においては、人財投資を誘導するような税制を考えてほしいものです。
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